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第132回 2025年とシェアハウス

例年ですと、1月最初の更新は「あけましておめでとうございます」から始めておりますが、さすがに月末も近くなってから新年のご挨拶というのも間の抜けた話でしょう。ともあれ、皆様、本年もよろしくお願いいたします。
昨秋の米大統領選で奇跡の(?)返り咲きを果たしたトランプ新大統領ですが、1月20日に就任式を終えると、早くもいろいろやらかし始めました。地球温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」から離脱、WHO=世界保健機関からの脱退……。今のところ「大統領令に署名した」という段階ですから、ただちに正式決定→発効というわけではなさそうですが、これがいつものトランプ流パフォーマンスだとしても、「アメリカがクシャミをすれば……」の伝で世界中に影響が出ることは確実。本人はさぞかしいい気持ちなのでしょうが、振り回される周囲の人間にとってはたまったものではないでしょう。さらに、これを受けて、1月24日にはロシアのプーチン大統領はメディアの取材に答えてコメントを発表していますが、これが「トランプ米大統領が2020年の大統領選で『勝利を盗まれて』いなければ、22年にウクライナ危機は起きなかっただろう」などという、見え見えのリップサービス。長引くウクライナ戦争でなりふり構っていられないのは理解できますが、こんなレベルの連中が超大国のトップの座に着いているという現状は、何ともうすら寒い思いがいたします。

さて、2025年1月5日付けで不動産流通研究所が発行した『月刊不動産流通 2025年2月号』( https://shop.re-port.net/fudosanryutsu/202502/ )では「【特集】多様化するシェアハウス」と銘打ち、さまざまなシェアハウスを取材・紹介しています。同号の紹介文を見ると、「以前は家賃を抑える目的で選ばれることが多かった『シェアハウス』ですが、最近では新たな出会いや価値観に触れられる場として、『あえてシェアハウスで暮らしたい』というユーザーも増えているようです。今回は、多世代・世帯が家族のように暮らす物件や、地方の関係人口増加にも寄与している物件など、さまざまなシェアハウスを紹介します。こんな暮らし方があるなんて…!ぜひ、ご覧ください」とあります。上記リンク先には「試し読み」機能もあり、冒頭部分を読んでみて興味をお持ちの方はそのまま注文することもできます。

続いて、少々旧聞になりますが、2024年12月25日付で配信されたFINANCIAL FIELD(ファイナンシャルフィールド)の「若者向けのイメージがある『シェアハウス』。『中高年』でも入れるって本当?」( https://financial-field.com/living/entry-358034 )という記事をご紹介しましょう。この「ファイナンシャルフィールド」というポータルサイトは、(株)ブレイク・フィールド社が2017年1月に立ち上げたもので、「弁護士、公認会計士、税理士、ファイナンシャルプランナー(AFP・CFP)の有資格者、いわゆる【お金に関するプロフェッショナル】の方々に、オリジナル記事をご執筆いただいております」という“触れ込み”になっています。ただし、上記の記事については「FINANCIAL FIELD編集部」名義で書かれており、事実上ノンクレジットと言えそうです。内容についても、さほど目新しい情報はありませんが、「要領よくまとまっている」という意味ではたいへんわかりやすい記事だと思います。とりあえず、リード文と目次のみ引用しておきますので、興味がおありでしたら上記リンク先から本文をお読みください。
(リード文)
「一人暮らしの寂しさや生活コストの負担を解消する選択肢として、シェアハウスが注目を集めているようです。しかし、中高年でも利用できるか気になる人もいるでしょう。本記事では、シェアハウスの特徴や家賃相場、年齢層の傾向を紹介し、異世代間で暮らすホームシェアについて解説します」
「(目次)
1 シェアハウスの特徴
2 シェアハウスを利用している人の年齢層
3 シェアハウスの1ヶ月の家賃相場
4 年齢制限を設けているシェアハウスもある
5 異世代ホームシェアもある
6 35歳以上のシェアハウス率は低いが最近は異世代ホームシェアも登場している」
……少し気になるとすれば、くり返し登場する「異世代ホームシェア」という聞き慣れない用語でしょう。というより、どうやらこの用語(およびその概念)を紹介することを主目的として書かれた記事であるようです。ここで言っている「異世代ホームシェア」の中身についてはリンク先をご参照いただくとして……。

次にご紹介するのは、ニュース記事ではなく2025年1月24日付で配信されたこちらのプレスリリース。「多世代コミュニティ住宅『ノビシロハウス』が西東京での事業拡大に向けて、北原グループ、生和コーポレーション、YOUR MEALなど4社と業務提携」( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000046840.html )というもの。一つ前の記事に登場した「異世代ホームシェア」に対抗するかのように、こちらでは「多世代コミュニティ住宅」なる用語が使われています。もちろん、ここでいう「多世代コミュニティ住宅」は言わば固有の商品コンセプトであり、上記プレスリリースを読めば、異業種コラボレーションの取り組みの工夫や、専門性の高さなどの点で独自性を打ち出していることがわかります。これに対して、先ほどの記事にあった「異世代ホームシェア」はどうやら「高齢者と学生が共同生活を送る新しいスタイルのシェアハウス」という意味の一般用語……というつもりのようです。

ついでに、直近のシェアハウス関連のプレスリリースをいくつか簡単にご紹介しておきましょう。
2025年1月23日付で配信された「1年間家賃等無料の【TOKYO<β>Wエンタ荘】設立 ワタナベエンターテインメントとエンタメ業界を目指す若者に向けての共同プロジェクト」( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000103282.html )というもの。見出しを読んだだけで多くの方が思い当たったのではないかと思いますが、これは、過去に当コラムで何度か紹介してきた、漫画家志望者を対象とした「トキワ壮プロジェクト」や、起業家志望者を対象としたものなど、さまざまな企業とコラボを組んで数々のプロジェクトを展開してきた(株)三好不動産の「TOKYO<β>」の新規プロジェクトになります。漫画家や起業家に比べて、エンタメ芸人というのは難易度の点でさらに難しいものがあるような気もしますが、ユーチューバーなども含めればデビューするための間口は広く、志望者も多いのかもしれません。とはいえ、支援期間とされる1年間で独立できるほどの成功を勝ち取ることができるのは、やはり、限られたごく一部の人間になるような気もしますね……。

もう一本、1月15日付で(株)オークハウスで発信した「238応募から最終審査には6件が進出。シェアハウス・アイデアコンペ『第1回 オークハウス大賞』一次審査が終了」( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000027970.html )というプレスリリース。こちらは見出しだけで内容はだいたい想像がつくと思います。要は、今回取り上げてきたような、さまざまな「新しい」シェアハウスのアイデアをコンペ形式で募集したもののようですが、これはこれでなかなか上手いやり方。そもそもアイデアなんていうものは、個人はもちろん、決まりきったいつものメンバーがいくら首を捻ってもそうそう新しい発想が生まれるはずがありません。上記のリリースで応募のあった238件のうち、どの程度のレベルのアイデアが寄せられているのかはわかりませんが、上位入賞に限らず、予備選考落ちのアイデアの中からも、将来的に面白い発想が生まれてくるのではないかと期待されます。

早いもので、ついこの間2025年がスタートしたと思ったら、もう1ヶ月が過ぎようとしています。何事もそうですが、「まだ余裕があるから……」と後回しにしていると、たちまち期限を過ぎてしまうことにもなりかねません。手遅れにならないうちに、先手先手で面倒な問題を片づけていくことが必要になってくると思われます。たとえば……シェアハウス大家さんであれば、まもなく確定申告の時期を迎えるかと思われますが、皆様、準備はお済みでしょうか? ここ2、3年、急激にデジタル化が進む中で、確定申告も毎年のように細かい変更が加えられ、いろいろ勝手が違ってきております。面倒で手間のかかる雑務こそ、意識して時間をつくって片づけるようにしておかないと、後々厄介なことになるかもしれません。
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