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第118回 住宅難とシェアハウス

2023年11月30日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催まで残り500日となりました。ここへ来て万博をめぐる議論が活発化していますが、メキシコ・エストニアに続いて11月28日には、ロシアが不参加を正式に表明しました。ロシアは不参加の理由として「主催者との十分なコミュニケーションが取れていない」ということを挙げていますが、今なお159の国と地域が万博参加を表明しています。一方、国内では、ここに来て万博開催における国の負担額の相次ぐ増加が報じられています。ロシア不参加表明の前日、11月27日には自見英子国際博覧会担当大臣が参議院予算委員会で、国が3分の1を負担する会場整備費とは別に、パビリオン「日本館」の建設費用や途上国の出展支援などにさらなる国費負担が生じると述べ、万博費用は総額約3200億円にまで膨らんでいることが明らかになりました。これは当初予算の3倍近い数字であり、その財源は、最終的には国民一人ひとりに重くのしかかってくることになります。ただでさえ、物価上昇と相次ぐ増税に苦しめられている私たち国民に、これ以上何を要求してくるつもりなのでしょうか……。

さて、のっけから暗澹たる気持ちにさせられる話題になってしまいましたが、気を取り直して、今月も直近の気になるニュースから紹介して参りましょう。
アットホーム(株)は11月28日、「2023年10月 首都圏における『中古マンション』の価格動向」( https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/chuuko-mansion-202310/chuuko-mansion-202310.pdf )を発表しました。これは同社の不動産情報サイトで消費者向けに登録・公開された物件の1戸当たりの売り希望価格で、これによると、首都圏の中古マンションの平均成約価格は3,882万円(前月比0.3%上昇)となり、6ヶ月ぶりに上昇に転じました。ただし、エリア別にみると、東京23区の同1.3%上昇および神奈川県他の同0.3%上昇を除けば他のエリアは軒並み下落しており、けっきょくのところ、東京23区の大幅上昇が首都圏全体の平均を押し上げた格好です。ちなみに、東京23区は2017年1月以降での最高額を3ヶ月連続で更新し、初の5,000万円台となっています。あいかわらずの一極集中ぶりで、全体的に見れば歓迎できる事態とは言えませんが、東京23区から外れた首都圏他エリアで中古物件の購入を検討されている方にとっては、相対的に安く入手できるチャンスと言えるかもしれません。

参考までに、同じ11月28日に(一財)日本不動産研究所が発表した「『不動研住宅価格指数』9月値の公表について」( https://www.reinet.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/dd7e73471d726247786216119222f784.pdf )に目を向けると、同じく中古マンション価格で、2000年1月を100.00として算出した指数で、首都圏総合は118.19(同1.28%増)となり、3ヶ月連続の上昇。地域別では、東京都が131.63(同1.23%増)となり、神奈川県とともに3ヶ月連続の上昇、千葉県と埼玉県は4ヶ月連続の上昇となっています。数値の算出基準も違えば調査期間も異なるため、単純に比較することはできませんが、23区を中心とする東京の物件価格上昇傾向を裏づける結果となりました。
また、同研究所がその前日の11月27日に発表した「第28回 『全国賃料統計』(2023年9月末現在)の調査結果」( https://www.reinet.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/afd365b14622fc113046a64892c74f7f.pdf )によれば、共同住宅賃料指数は、全国平均で101.0(同0.8%上昇)。調査地点の6割強が前年から横ばいで推移していたものの、東京圏は同1.2%上昇、大阪圏も同0.8%上昇となっており、これら大都市圏の上昇が全国平均を押し上げたものと見られます。こちらの数値は、その算出方法からしてシェアハウスは対象外と見られますが、賃料相場の上昇は中古マンション販売価格の上昇とともに、その地域で暮らす多くの人々の住宅事情に大きな影を落としていることは想像に難くありません。シェアハウス経営は決して慈善事業でも貧困ビジネスでもありませんが、こうした住宅難の人々の受け皿という側面も否定できませんから、その意味では、この人たちの住宅の選択肢の一つとして社会的役割を果たす責任があると言うこともできるでしょう。

話は変わりますが、ここ最近、ふたたびシェアハウス関連の話題がネット界隈で注目を集めているようです。たとえば、11月26日付の『女子SPA!』には、「シェアハウスの現実。男性を連れ込みまくるボス女子に『音、丸聞こえですけど…』/びっくり体験人気記事BEST」( https://joshi-spa.jp/1274319 )という記事がアップされました。ただし、「人気記事BEST」とあるように、よくよく読んでみると「初公開日は2019年10月17日 記事は取材時の状況」と小さく注釈がありました。早い話が4年以上前に初出の記事を再掲したものですが、コロナ禍前の話題がふたたびニュースバリューを持つようになったということなのかもしれません。

続いて、(株)ファーストロジックの運営する「楽待 不動産投資新聞」に11月25日付で掲載された「『高い家賃でもここに住みたい』人が集まる、保護猫シェアハウスの入居基準〜なぜ『保護猫活動』でシェアハウスを運営? 女性大家が描く戦略」( https://www.rakumachi.jp/news/column/325454 )という記事。こちらは新着記事のようですので、冒頭部分のみ引用してみましょう。
「『いつか、保護した猫と一緒に暮らせるシェアハウスを建てたい。それが、昔からの夢でした』
抱き続けた夢を叶えるべく、不動産投資に踏み出した女性がいる。会社員として働くかたわら、『保護猫』活動に力を注ぐ『にゃーご』さん。そんな保護猫活動の一助にもなると、2021年に1棟目となる物件を購入し、保護猫と一緒に暮らせるシェアハウスを開業した。
今年8月にも2棟目となる猫可シェアハウスをオープンさせている。相場より少し高めの家賃設定だが、全て満室で運営。『高くてもここに住みたい』と入居者選びは厳しい基準を設けているというが、その狙いとは。
2027年までに5棟の『保護猫シェアハウス』を運営する。現在はこの目標のために邁進するにゃーごさんに話を聞いた(以下略)」
詳しくはリンク先をご参照ください。会員限定記事ですが、会員登録(無料)すれば全文読むことができます。必ずしも万人向けのアイデアとは言えませんが、ニーズを満たせば相場より高い家賃でも満室運営が可能となる、という好例と言えそうです。

その他、これはもう雑談の類いになってしまいますが、「住んでみたくなるシェアハウス『サグラダファミリ家』の誕生秘話。賃貸でも今すぐマネできるヒントも!」( https://topics.tbs.co.jp/article/detail/?id=19546 )という記事を見かけたものの、これはTBSのドラマ『マイ・セカンド・アオハル』の番宣でした。同様のネタで「『マイ・セカンド・アオハル』と『イ・ドゥナ!』に共通点? “ドラマ”生むシェアハウス」( https://realsound.jp/movie/2023/11/post-1498357.html )という記事もあり、こちらは上の番組と韓国発のNetflix配信ドラマその他に引っかけた話題でした。
フィクションの世界におけるシェアハウスのモチーフは、同性愛をテーマにした『おっさんずラブ』とか、そのタイトルからもおとぎ話とわかる『妖怪シェアハウス』とか、フェイク・ドキュメンタリーとしてヒットした『テラスハウス』シリーズなど、一時期は定番ネタでしたが、かつての「シェアハウスというライフスタイル自体のもの珍しさ」に依拠したドラマづくりから離れて、ごく当たり前の生活風景としてホームドラマの1ジャンルに完全に定着したようです。それが良いことなのかどうかはわかりませんが、これから初めてシェアハウスへの入居を検討している層(それは、前半に紹介した記事から読み取ることができる、住宅難に悩む人たちとも通底しています)にとって、背中を押してくれることになるかもしれません。
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