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第17回 遊休不動産シェアハウス活用術その1

時代の変化のスピードはおそろしいもので、当コラムの第1回目にご登場いただいた「鳩山内閣」「亀井大臣」などの名前は早くも過去のものとなり、うっかりすると「政権交代」さえ一瞬の幻と消えそうな勢いです。思えば、昨年夏の衆院選から8カ月余というもの、世の中は朝令暮改のめまぐるしい変化にさらされ、まさに一寸先は闇という時代を生きてきたように思えます。この間、海外ではアイスランドの火山噴火やギリシャの財政破綻によるEU諸国の混乱、国内では口蹄疫の感染拡大や増税論など、悲観論者ならずとも、暗い未来を想像する材料には事欠かないありさまですが、そんな現状だからこそ、不動産市場に期待する向きもあるようです。

投資用不動産サイト「ノムコム・プロ」を運営する野村不動産アーバンネット(株)では9日、「不動産投資に関する意識調査(第2回)」の結果を発表しました。それによると、投資物件に対して「今が買い時」と回答した投資家は57.1%(対前年比5.3%増)と増えており、「間もなく買い時が来る」との回答と合計して、約85%が現在のマーケットを「買い時」と判断していたことがわかりました。また、投資活動全体で見ても、今後1年間に投資しようと考えている商品の中で、不動産投資への志向が最も強く、68.8%と圧倒的な支持を集めていました。「価格が底打ちしている」「割安感がある」「景気回復により価格上昇が見込める」などが不動産人気の理由に挙げられています。このように、注目と期待を集める実物不動産投資市場ですが、今回の調査ではノムコム・プロ会員数1万6,580人中有効回答数613人と、母数がやや少なめである点にも留意しておくべきでしょう。

なお、この1年で不動産投資をしたい理由としては「不動産価格は底を打ったのでチャンス」「他の金融商品に比べ、大幅な下落リスクが少なく安定している」「 金融情勢が不安定なため、現物投資のほうが安全」「今後、景気回復によりキャピタルゲインも狙えるため」「 将来不安(老後不安)により安定した副収入が欲しい」等々が挙げられています。今後購入したい物件としては、「区分マンション」52.0%、「一棟マンション」48.9%、「アパート」45.7%(複数回答)といったところがあいかわらず人気ですが、前年6%から今回は10%と地味に伸びてきている「その他」というカテゴリにも要注目。このカテゴリには当然、シェアハウスも含まれます。また、アパート・マンション等の居住施設は、いずれも比較的スムーズにシェアハウスに改装することが可能です。

これら居住施設に比べると不人気の目立つ中古オフィスビルですが、今回からのテーマは、中古ビルをリフォームしてシェアハウスとして再生・活用することです。

(株)矢野経済研究所が10日に発表した「住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査」によれば、第1四半期(2010年1月〜3月)の同市場規模は、前年同期比約16.5%増となり、そこから予測される2010年の市場規模は約6.3兆円となり、これは06年以降5年ぶりとなる数値だそうで、本格的な拡大期へ突入したとみています。また、今年3月よりスタートした住宅版エコポイントも押上げ要因として期待できるとしているようです。景気への先行き不安はあるものの、昨年の景気後退期にしばしば見られた「リフォーム控え」のトレンドは徐々に回復しつつあるようです。これらの中古ビルは、サラリーマン大家さんにとってはあまり積極的に食指が動く対象ではないかもしれませんが、立地や価格の折り合い、建物の用途変更などの諸問題がクリアになれば、さまざまなプラスアルファが期待できるのが特徴です。親兄弟などから老朽化したビルを相続したビルオーナー、あるいは自社の保有する遊休不動産にお悩みの中小企業経営者といった方々はぜひご参照していただくとよいでしょう。

次回は、企業などの遊休不動産の現状についてもう少し踏み込んでいきます。
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