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第84回 逆風とシェアハウス(コロナ禍編)その2

東京都の緊急事態宣言解除から早くも2ヶ月が過ぎました。解除直後には、1日当たり報告される東京都の陽性者数は10名を切るほどでしたが、6月中旬以降じわじわと拡大し、7月2日に107名となるや、後は連日100名超、200名超となっています。新型コロナウイルスによる死亡者は全国で1000名を超え、東京都の累計陽性者数は1万名を超えました。7月の第4週には、今年は東京オリンピック開催を見込んで4連休が組まれていましたが、初日となる7月23日には、東京都で過去最多となる陽性者数366名を記録。翌24日にも260名が報告され、直近4日間の合計で1100名超の新たな陽性者が報告されています。こうした状況にも関わらず、安倍首相は「緊急事態宣言を出す状況にはない」と断言し、世間の慎重論を圧し切って、東京都のみを除く46道府県を対象とした「Go Toトラベルキャンペーン」を強行。24日には「幻の五輪開幕日」と称して全国各地で一斉に花火まで打ち上げましたが……。これら、どう考えても不急不要のお祭り騒ぎのツケを払うのが私たち国民だということを考えると、何ともやりきれないお話です。

このところ、気の滅入るようなニュースばかりが目につきますが、次に挙げるのもその一つ。7月21日の『TBS NEWS』に「窓から侵入し暴行した男 逮捕」( https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4033879.html )という記事が掲載されました。短い記事なので全文を引用します。
「同じシェアハウスに住む女性の部屋に窓から侵入して帰宅を待ち伏せ、性的暴行をしようとしてけがをさせたとして、会社員の男が警視庁に逮捕されました。
 強制性交傷害などの疑いで逮捕されたのは、東京・葛飾区の会社員・山末優克容疑者(22)です。山末容疑者は今月13日、同じシェアハウスに住む20代の女性の部屋に窓から侵入して帰宅を待ち伏せ、殴るなどしたうえ、性的暴行をしようとして顔にけがをさせた疑いがもたれています。
 警視庁によりますと、山末容疑者は女性が大声を出したため逃走しましたが、後日、パチンコ店にいるところを発見されました。取り調べに対し、容疑を認め『自暴自棄になって自殺を考え、死ぬ前に女性と性行為をしたくて襲いました』と供述しているということです。」(7月21日14時33分更新)
なお、『テレ朝news』では上記より約2時間早く、12時31分の時点で「シェアハウスの女性に乱暴か 逃走した同居男を逮捕」( https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000188923.html )という記事を掲載していますが、こちらでは自殺を考えて云々の供述はなく「『間違いありません』と容疑を認めています」とだけ記されています。
言うまでもなく、TBSは毎日新聞系、テレビ朝日は朝日新聞系ですが、このケースではそうしたメディアのスタンスの違いではなく、単にニュースを報じた時点で警視庁が公表していた情報量の違いを反映しただけでしょう。いずれにせよ、シェアハウス云々は事件の本質とはあまり関係ないのですが、このような事件が報じられれば報じられるほど、シェアハウスに対する世間のイメージが低下するという風評被害は覚悟しなければならないでしょう。

もう少し前向きなニュースを……と思いつつもなかなか見当たらないので、少々古い話題ではありますが、約1ヶ月前の6月27日に『朝日新聞デジタル』に掲載された「長崎)感染症学ぶ留学生と英会話 長崎市のシェアハウス」( https://www.asahi.com/articles/ASN6V75TQN6RTOLB00L.html )というニュースを取り上げてみましょう。こちらも全文引用します。
「長崎大で感染症を学ぶ留学生が講師を務める英会話教室が、長崎市目覚町のシェアハウスで開かれている。話題は新型コロナウイルスにも及ぶ。留学生と地域とのつながりを――。オーナーのそんな思いで始まった。
 教室は、長崎大学の熱帯医学研究所や熱帯医学・グローバルヘルス研究科(TMGH)がある坂本キャンパス近く。留学生向けシェアハウス3棟を運営する村上浩さん(57)が3月に始めた。毎週土日の午後2時から2時間。留学生が交代で教え、1回の参加料は500円だ。
 13日の『先生』はTMGHで学ぶタイ出身のタナワット・コニョットさん(34)が務めた。デング熱やマラリアに悩む母国の役に立ちたいと、昨秋来日。集まった10人の男女に、新型コロナを巡る俗説を検証する英BBC制作の動画を紹介した。
 タナワットさんが呼びかける。『新型コロナを蚊が媒介する、というのは正しくない。ただし、蚊が媒介する熱帯病はたくさんある。知っていますか?』。参加者はスマートフォンで単語を調べながら答えた。『マラリア』『フィラリア』『日本脳炎って、英語でなんて言うの?』
 前置詞や形容詞などの解説や医学・薬学に関する雑談を交え、2時間はすぎた。タナワットさんの言葉を熱心に繰り返していた中村千鶴子さん(73)は『3回目の参加で、ようやく聞き取れるようになってきた』と笑顔だった。
 村上さんが留学生向けのシェアハウスを始めたのは2016年ごろから。空き家を購入して自らリフォームし、家具・家電つきの一軒家を1部屋月2万〜3万5千円で提供している。
 長崎大はロンドン大学衛生・熱帯医学大学院と連携するなど感染症研究に力を入れており、患者の多いアジアやアフリカからの留学生が多い。ただ市内のアパートは家賃が高いうえ、村上さんによると、留学生が入居を断られるケースもあるという。  『帰国した留学生が自慢してくれる街であってほしい。言葉を通じた交流で、楽しい時間を共有できれば』と話す。
 タナワットさんは博士号の取得を目指し、長崎で5年間学ぶ予定だ。『地域の人に、専門の感染症についても知ってもらえたらうれしい』と、授業の準備にいそしんでいる。(2020年6月27日 9時00分/榎本瑞希)」

皆さんも先刻ご承知のように、「英語が学べるシェアハウス」というコンセプトはとっくに手垢にまみれていると言えます。にもかかわらず、わざわざ取り上げられるほどニュースバリューがあるのは、英語学習のきっかけに「感染症」という旬のネタをフックとして利用しているためです。災い転じて福、ではありませんが、この事例のように、シェアハウスを取り巻く逆風を「敢えて利用することで活路を見出す」ことができるかもしれません。

ちなみに、「プレスリリース・ニュースリリース配信サービスのPR TIMES」というサイトで「シェアハウス」と検索( https://prtimes.jp/main/action.php?run=html&page=searchkey&search_word=%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9 )すると、以下のように、現在のコロナ禍に即したプレスリリースを発信し続けているシェアハウス運営会社を見ることができます。
「住人同士の交流や飲み会を支援。全国40棟のシェアハウスを運営するHidamariが『#ゆんたくカンパ金』制度を導入」
「卒業生が運営するシェアハウスを含めたコミュニティ形成。全国40棟のシェアハウスを運営するHidamariが『ひだまりフレンドシップ』を開始」
「高齢者と若者が共同生活。Hidamariと茅ヶ崎の病院が共同で、元介護施設を多世代共生型のシェアハウスへリニューアル」

あるいは、
「『ニューノーマル時代のホテルの形』ホテルをシェアハウスに!GRIDS HOTEL + HOSTELがシェアハウス暮らしを提案。応募数が50名に到達」
「ホステルをシェアハウスに!UNPLAN Shinjukuにて、参加者50名を突破」
「NOW ROOM、国際交流型コンセプトシェアハウスを手がける絆家と提携、3棟の掲載開始」――。

もちろん、プレスリリースですから、言ってしまえば自己申告の宣伝文句なのですが、こういうのは「言った者勝ち」であることも事実。ただし、やりすぎたり、あまりにも見え透いていれば反感を招き、叩かれて炎上することになるかもしれませんが……こんな逆風の時代だからこそ、あきらめずに何でもやってみることが大事ではないでしょうか。
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